‡SAKURA side‡



目が覚めたら、蓮の匂いがした。


優しい匂いが心を落ち着かせる。


蓮が抱き締めて寝かせてくれたおかげで、体の不快感は

少しだけ、消えた気がした。



好きな人の匂い。



やっぱり、自分の気持ちを騙す事は出来なかった。



双子の兄に対しての想い。



それを隠し通せないとわかったのが、



本屋での出来事だった。




ショックは、想いを諦める焦りとは裏腹に、兄に対しての想いを強く募らせていた。




気持ちを伝えたら

一緒には居られない。



おばさんの家に行く覚悟を決めよう。






蓮に気持ちを伝えよう。





実の妹から告白されたら



普通ヒクよね…




ズルいけど逃げ道作って、



蓮に想いを伝えよう。






…彼女いるから、




ダメだとわかっているけど…