‡REN side‡


カーテンの隙間からこぼれる
陽の光で目が覚めた。
顎の辺りがくすぐったい上、
胸の辺りに吐息がかかる。


桜だ。


無邪気に眠る桜が俺の布団に紛れ込んでいた。


桜の部屋は隣。


よく俺の布団に入ってくる。


小さい時からそうだ。


端から見れば恋人だろうな。

俺の腕を枕にして眠る彼女。


でも間違いなく



桜は妹だ。


それの証拠は顔。

同じ顔。


同じ血が流れている


紛れもない


兄妹。