買ってもらったばかりの指輪をして、本屋にあたしたちはいた。 宇田川くんの雑誌を買いに行くためだった。 少しの光でも指輪がキラキラ輝いてあたしは嬉しくなった。 早く蓮に見せよう。 きっと 喜んでくれる。 あたしがこんなに 嬉しいんだから。 きっと…。 「あ」 立ち読みしていた宇田川くんが小さく声を上げた。 「蓮だ」 小説売場に見慣れた長身の蓮がいた。 その横に 髪の長い… 女の子…?