「…もう、びっくりした。でも、本当お腹気持ち悪くなったりしたらすぐに言ってね?」
私の言葉に、中島くんは再び頷く。
私はまたパンケーキを頬張って、「美味しい」と呟く。
こうやって過ごす時間はパンケーキに負けないくらい甘くて…
私にとっては、夢みたいな時間だった。
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「さすがに、お腹重たいかも」
夕日の中を私と中島がふたりならんで歩いて行く。
「女子ってみんな甘いもの好きなのか?」
「それは人それぞれだと思うけど…でも、私は甘いの大好き。今日のパンケーキ、今まで食べた物の中で1番美味しかった」
ふわふわして、とびっきり甘くて…まるで、本当に恋をしているみたいな気持ちになった気がする。
「私、恋人と一緒に、放課後にああやって出かけるとか、ずっと憧れてたんだ」
「…好きな奴できたら、そんなのこの先いくらでもできんだろ」
ちょっとだけ、低い声で言う中島くん。
「……うん、まあね」
ちょっとだけ、胸の中がざわめいて、ちくりと痛む。
「俺、だれとも付き合ったことないから、どんな感じとか、わかんねーし…」
「えっ、中島くんかっこいいから、誰かと付き合ったことあるのかと思ってた」
「…俺、かっこよくないよ」
「そんなことない。かっこいいよ、すごく」
私はそっと笑った。
サッカーをしてる姿も、時々見せる笑顔も、今みたいな澄んだ横顔も、全部かっこいいんだから…

