蛍火のような恋だった


「あ、俺のことも好きに呼んでよ!苗字呼びだとなんかよそよそし、痛ってえ!」

ばちっ!と何かを弾く音と、峯岸くんの痛みに喘ぐ声がした。

「いきなり何すんだよ!」

峯岸くんはデコピンをくらったおでこを押さえながら2、3歩後ろによろめく。

「…よくわかんねーけど、なんか腹たったから」

「はあ!?よくわかんねーって、意味わかんねーよ!」

峯岸くんは口をとんがらせて中島くんを睨んだ。

私はそんな様子のふたりに苦笑いを見せる。

それからすぐ、いつもの分れ道に辿り着いた。

峯岸くんと中島くんは同じ方向だから私はここでお別れ。