蛍火のような恋だった


美術の時間の話、聞こえてたんだ…

中島くんが静かに聞いてくる。

「申し訳ないけど、断った」

「………なんで?」

私は手を止めて、顔を上げる。

そのまま中島くんを見て、なんだかうまく繕えない笑顔を浮かべた。

「…ねえ、中島くんはどんな時にここに来たくなる?」

中島くんは空を見上げて、小さく息を吸う。

「試合でうまくいかなかった時とか、気分が晴れないときとか…そういう時は、すごくここに来たくなる」

中島くんにも、そんな時があるのかと、少し意外に思った。

けど、中島くんの言うことが、すごくよくわかる。