蛍火のような恋だった


「蛍、蛍っ…」

便箋に、涙がこぼれ落ちる。

よく見ると、俺の涙が溢れた場所じゃない所の文字が、ところどころ歪んでいる。

きっと、泣きながらこの手紙を書いたのだろう。


蛍、俺は君を忘れるなんて、絶対にしないーーできない。

あの日、星空の下で誓っただろ?

君に、一生分の恋をするって。


この先死ぬまで、俺は蛍に恋をしている。

だから何も心配しなくていい。

これから先の人生、迷うことも上手くいかないこともきっとたくさんある。

でも、見守っていてくれないか。

俺の生きていく道を、人生を。


と、まだ封筒の中に紙が入っていた。

広げると、そこにあったのは、俺の寝顔のスケッチだった。

「いつのまに描いたんだ…。寝顔じゃなくて、もっとかっこいいシーンを描いて欲しかったけど」

苦笑いが、自然と浮かんでくる。