✳︎ 部屋に入った俺は、電気をつけて、ふうと息をつく。 紙袋を受け取ったときから、中島に何が入っているのかはなんとなくわかっていた。 蛍が描いた、絵の数々だ。 その絵を取り出そうと紙袋の中をあさると、ひとつだけ紙の感触も大きさも違う何かが触れた。 俺は息を呑んで、震える指先でそれを取り出す。 『凪くんへ』 蛍の字で書かれた、手紙の封筒だ。 綺麗に糊付けされた封を、破らないよう、そっと開けていく。 そして、中にあった手紙を、開いた。