蛍火のような恋だった


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「綺麗…」

真っ暗な病室の中、俺と蛍は窓際に座って、星空を眺めていた。

"星空が見たい"

そう言った蛍の願いを叶えたくて、屋上まで本当は連れて行きたかったけどそれが、蛍の体に重い負担になるかもしれない。

だから病室からでも星空が見えるようにと、部屋を真っ暗にした部屋で、俺たちは星あかりの下、夜空を見上げていた。

「ずっとこの病院に入院してたのに、こんなに綺麗な星空が見れるなんて知らなかった…」

「プラネタリウムみたいだな」

「うん。すごく綺麗…私、凪くんに出逢ってから、世界ってこんなに綺麗なんだって知れたんだよ」

「俺だって、蛍に出会ったから知れた景色がたくさんある」

蛍のおでこに、そっと自分のおでこを当てる。

蛍は嬉しそうに、そっと目を閉じた。