「こんなにたくさん、蛍が作ったの?」
「そう、まだ顔は書いてないんだけど。あ、そうだみんなでてるてる坊主の顔、書いてくれる?」
私がそれぞれにペンを渡す。
彩綾ちゃんも、峯岸くんも学校にいた時みたいに接してくれる。
だから病室はしんみりとした空気じゃなくて、明るい声で溢れていた。
「俺、かんせーい!」
峯岸くんが1番手で描き終えたらしい。
「って、何よこのちんちくりん。もっと見栄え良く描きなさいよ」
「んだよ、彩綾ちゃんには俺の芸術センスがよくわかってないんだよ。てか、お前のだってガタガタじゃねーか!」
「これはちょっと手が滑っただけだし!」
ふたりのやりとりに、私と凪くんは顔を合わせて、クスクスと笑う。
峯岸くんと彩綾ちゃんは、なんだかお似合いな気がする。
こうやって友達と過ごす時間が、私の心を強くしてくれる気がした。

