「バカ!蛍の大バカ!なんで言ってくれなかったのよ!」
彩綾ちゃんの声に、私はびくりと肩を揺らす。
友達に怒られるのは、初めてだった。
「…ごめんね。心配させたくなくて」
「親友なら、心配くらいさせてよ!嘘も隠し事も、しないでよ…」
彩綾ちゃんの言葉に、私は涙を飲み込む。
大切だから、大好きだから、心配をかけたくなかった。
「蛍ちゃんが急に学校来なくなって、俺たちすごく心配してたんだ。俺たち友達なんだから、心配させたくないとか、迷惑かけたくないとか、思わなくていいからさ」
峯岸くんは、頬をかきながら言う。
「…ありがとう」
待っていてくれる友達が、親友が、そして凪くんがいてくれる。
それだけで、十分だった。

