蛍火のような恋だった


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凪くんは、毎日のように私の元に来てくれた。

部活がある日は部活帰りに必ず寄ってくれて、短い時間でも一緒にいてくれる。

「今日は部活どうだった?」

「今日は練習試合やったんだ。一点差で負けちゃったけどな」

「そっか。惜しかったね」

「蛍は、何してたんだ?」

「相変わらず、ベッドの住人。退屈すぎて、一日中折り紙折ってたの。ほら」

大きな折り紙から、小さな折り紙でおった作品が、消灯台の上に置いてある。

凪くんは小さな鶴をひとつ手に取って、よくみている。

「よくこんなに細かいの、折れるよな」

「私、昔から手先は器用なんだ」

そう言うと、凪くんは「ほんとだな」と小さく笑って、鶴をそっと戻した。

椅子に再び腰掛けた凪くんが、どこか疲れたように見える。