蛍火のような恋だった




夏休み期間のテーマパークは、多くの家族連れで賑わっていた。

「もし体辛くなったらすぐ言えよ?」

「うん、約束する」

凪くんが差し出してきた手に、自分の手を重ねる。

最初はドキドキして恥ずかしさが大きかったけど、今は自然と手を繋げられる。

「最初は水族館に行こう」

凪くんがパンフレットを見ながら言う。

遊園地の絶叫アトラクションはさすがに乗れないけど、水族館ならゆったりと楽しめるし、何よりカップルのデートスポット感があって、すごくワクワクした。

「すごい、綺麗」

水族館の大水槽は、迫力があって、いつまで見ていても飽きないくらい綺麗だった。

「凪くんは魚好き?」

「詳しくはないけど、こうやって見てると落ち着くな」

凪くんは水槽の向こうを泳ぐエイを目で追いながら、穏やかな声で言った。