「もしもし」
『もしもし柚葉、ごめんよ。ちょっと目を離したすきに莉奈ちゃんが庭に出てしまって』
「それで?」
祖母の電話は、莉奈が庭で転び頭を打ってしまったというものだった。
すぐに救急車を呼んで病院へ搬送したそうだが、保護者である柚葉にも病院へ向かってほしいとの連絡だった。
「わかったわ、すぐに向かいます。病院は市立病院ね」
祖母の話では、出血はしているものの意識ははっきりしているらしい。
とはいえ頭のことだから用心に越したことはないと、柚葉は立ちあがった状態のままバックを握りしめた。
「何してる、行くぞ」
立ち尽くしたままの柚葉の手をとり、すでに会計を済ませていた涼が店の外へと向かう。
「市立病院でいいんだな?」
「ええ、でも」
一人で行けますからといおうとした柚葉を店の前にいたタクシーに乗せ、涼も一緒に乗り込んできた。
「とにかく、急ごう」
涼が病院の名前を告げると、タクシーは走り出した。
『もしもし柚葉、ごめんよ。ちょっと目を離したすきに莉奈ちゃんが庭に出てしまって』
「それで?」
祖母の電話は、莉奈が庭で転び頭を打ってしまったというものだった。
すぐに救急車を呼んで病院へ搬送したそうだが、保護者である柚葉にも病院へ向かってほしいとの連絡だった。
「わかったわ、すぐに向かいます。病院は市立病院ね」
祖母の話では、出血はしているものの意識ははっきりしているらしい。
とはいえ頭のことだから用心に越したことはないと、柚葉は立ちあがった状態のままバックを握りしめた。
「何してる、行くぞ」
立ち尽くしたままの柚葉の手をとり、すでに会計を済ませていた涼が店の外へと向かう。
「市立病院でいいんだな?」
「ええ、でも」
一人で行けますからといおうとした柚葉を店の前にいたタクシーに乗せ、涼も一緒に乗り込んできた。
「とにかく、急ごう」
涼が病院の名前を告げると、タクシーは走り出した。



