久しぶりに柚葉と話せたのは、間違いなく幸せな時間だった。
どれだけ拒絶の言葉を投げかけられても、柚葉の心は離れてはいないように思えた。
そのことに、浮かれていた自覚はある。
考えてみれば4年も消息不明だった柚葉が逃げ出すのは想像できる展開だった。
―――いつからそんなに嫌われたかな?
場違いにも苦笑しながら、涼は柚葉のいなくなった部屋のソファに座り込む。
いつも自信ありげに振る舞い、弱みを見せないように生きていた涼が珍しく弱気になっていた。
今回福岡に来るにあたり、二日間の休みを取った。
仕事が気にならないと言えば嘘になるが、それ以上に今の涼には柚葉のことが大切だった。
―――さあ、どうしたものか。
大きく息をつき、スマホに手を伸ばす。
はっきり言って神崎の力を使えば、柚葉を見つけることもできなくはない。
自分の気持ちが柚葉に向かっているとはっきり自覚した今もう迷いは無いし、たとえどんな手を使ってでも近づくつもりだ。
しかし、涼にはもう一つしなくてはいけないことがあった。
どれだけ拒絶の言葉を投げかけられても、柚葉の心は離れてはいないように思えた。
そのことに、浮かれていた自覚はある。
考えてみれば4年も消息不明だった柚葉が逃げ出すのは想像できる展開だった。
―――いつからそんなに嫌われたかな?
場違いにも苦笑しながら、涼は柚葉のいなくなった部屋のソファに座り込む。
いつも自信ありげに振る舞い、弱みを見せないように生きていた涼が珍しく弱気になっていた。
今回福岡に来るにあたり、二日間の休みを取った。
仕事が気にならないと言えば嘘になるが、それ以上に今の涼には柚葉のことが大切だった。
―――さあ、どうしたものか。
大きく息をつき、スマホに手を伸ばす。
はっきり言って神崎の力を使えば、柚葉を見つけることもできなくはない。
自分の気持ちが柚葉に向かっているとはっきり自覚した今もう迷いは無いし、たとえどんな手を使ってでも近づくつもりだ。
しかし、涼にはもう一つしなくてはいけないことがあった。



