君ともう一度、 恋を始めるために

「こんなに素敵なお着物をありがとうございます。まだ莉奈の七五三をお祝いできていなかったので、とっても嬉しいです」

柚葉は心から感謝の言葉を伝えた。

「何を言っているの、お礼を言うのは私の方よ。こんなにかわいい孫娘をありがとう。それに、今まで一人で苦労をさせてしまってごめんなさいね」
「そんな・・・」

そっと柚葉の手を握る涼の母は、うっすらと涙ぐんでいるように見える。
そもそも、玲奈の意地悪で多少事態が複雑化したとはいえ、逃げるように涼のもとを去ったのは柚葉の責任で、涼にも涼の母にも罪はない。
そう思ったら感極まって、柚葉は感情が溢れそうになる。
この時になって、柚葉は初めて四年前の自分が頑なだったと気が付いた。
もう少し周囲に甘えて心を開いていれば、莉奈にも涼にも寂しい思いをさせることがなかったのかもしれないと思うと、やはり申し訳ない気持ちになった。

「私の方こそ、本当に申し訳ありませんでした」

柚葉は改めて深く頭を下げた。