君ともう一度、 恋を始めるために

「う、うわーん」
「莉奈ちゃん、どうしたの?」

小さな女の子に泣かれるなんて、はじめての体験。
涼も戸惑いながら必死になだめるが、ボロボロと涙を流し続ける莉奈を止めることができない。

「大丈夫だよ」

何とか安心させたくて、涼は無意識のうちに莉奈を抱きしめ、肩をふるわせる莉奈の背中をトントンと叩く。

―――なんて暖かいんだろう。

涼は莉奈の体温を初めて感じた。
それは、柔らかくて儚くて、壊れてしまいそうなくらい小さな命。

―――この温もりを三年間も手放していたなんて、なんて馬鹿だったんだ。

今腕の中にいるのは自分の娘だと自覚し、涼は目頭が熱くなるのを感じていた。