君ともう一度、 恋を始めるために

涼と別れて以来、キスどころか男性と手を繋いだこともなかった。
だからとは言わないが、柚葉にとって涼との口づけはどこか懐かしい感覚だった。

ーーーやはり、私は涼が好きなんだわ

今更ながら、柚葉は思い知らされた。
そして、その思いは涼も同じだった。

「この4年間、どんなに忙しくて柚葉を忘れたことなどなかった。初めの頃こそ、いきなり姿を消した柚葉を恨めしく思ったが、嫌いになったことは一度もない。それどころか、離れて過ごす時間が長くなればなるほど、柚葉を恋しいと思う気持ちが募っていったんだ」

少し照れ臭そうに話す涼に柚葉は口元を緩ませる。

「私も、涼のことを思い出さない日はなかったわ」

柚葉の言葉を聞いた涼が一度大きく目を見開き、それからもう一度柚葉を強く抱きしめた。

「柚葉、愛しているよ」
「私も、涼を愛しているわ」

お互いに、やっと素直な気持ちを口にした瞬間だった。