エスカレーターを降りる途中、エントランスのインフォメーションでお姉さんに何やら懸命に何かを説いている柊子さんの姿を見つける。
多分、私が何処に居るのか不安で必死に確認しているんだろう。
私は大きく手を上げて、気づいてもらう為に声を張り上げた。
「柊子さ………、」
その時、混雑するエントランスの出口の自動ドアを抜けていく、見たことのあるシルバーの髪の人物───。
あれは多分、淳平君…だと思われる人の姿が私の目に飛び込んできた。
どうしてこんな所にいるんだろう…?
「朱理!」
名前を呼ばれたおかげで、もうエスカレーターの降り口付近まで自分が来ている事に気づいた。
「どこ行ってたの!?心配しちゃったじゃない。」
私を見つけて駆け寄る柊子さんの顔はどこか緊迫したものがあり、これまで遅刻はほとんど無かった私なのだから当然といえば当然。
