あのお局様の性悪根性を直してもらわない限り、共演者同士が真に結託する日はきっと、…いや絶対来ない。
あ、お局様っていうワードも“ババア”と同じくらいダメなのか…。
「あの、朱理さん?恐い顔してどうしちゃったんですか?」
悶々と聖奈さんの事を考えていると、キョトンとした表情の華音ちゃんが私を訝(いぶか)しむ。
「あ、ごめんね華音ちゃん。私、疲れてるみたいで…。」
なんで疲れてると恐い顔になるんだよって話だけど、華音ちゃんは別段気にする様子も無く。
「それよりも、あれ見て下さいよっ。ほら!」
華音ちゃんは向き合う私の背後のだいぶ上の方、つまり今私が降りてきたエスカレーターの頂上の少し手前あたりを指差し、はしゃいだ声を出す。
