こんな所に、一人で居たってしょうがない。
目の前の撮影現場が、急に遠くに見えた。
騒がしいスタッフ達の雑音でさえも、どういうわけか、遠くに聞こえる。
響香がそのままぼっちで居るなんて事はなく、周囲のスタッフ達は我こそが先に、といった感じでブランケットや羽織る物をそれぞれに持ち寄って響香の元へ集まってくる。
私は部外者。
だから、目の前に居る人達は誰も私には気も留めやしない。
そんな事は当たり前なのに、突然その事実を突きつけられて、‘お前は関係ない。’って言われたような気分だった。
自分のバッグの中の携帯を探る。
ここに来てから、それなりに時間も経ってるはずだと思い、携帯の画面で確認する。
「………………。」
だけど思っていたよりも時間は過ぎてはいなくて、柊子さんからの新しいメッセージが届いているという事もなかった。
でも、もういいと思った。
もう十分。
