「私、めっちゃ心細かったよ…なんて嘘々!それより、凄いんだねー…ドラマってこんな広い所で撮影してるんだ?」
「うん。それに私の出演するドラマ以外の作品もここで撮るからね。」
響香は楽しそうにそう言って笑う。
確かに、あきらかに響香のドラマでは使わないようなもの…例えば、いかにも、という感じの警察の取調室のセットまであって、それらを初めて見る私はまるで、田舎から出てきたお上りさんのようにただひたすらそわそわ、キョロキョロとそれらを見回すばかりだった。
…それにしても、今、私の目に映る響香の姿。
それは、私の大好きな親友の響香とは違う、女優、鳴海響香の姿に私は目を見張った。
「なんだか響香が響香じゃないみたい。まるで本物のお嬢様…。」
