不意に聞こえてきたのは雫の声。
その声がいつにも増して優しく感じられて、私は込み上げてくるものを我慢できなくなりそうだった。
けど……。
「あぁ、なんだ雫じゃん。うん、ちょっとつかれちゃってさ。」
やっぱり我慢した。
「“なんだ”ってひど〜い。私だってメンバーでしょ。ほら、もうすぐ五人でゲスト出演なんだから、私達二人だけでもその事、話そ?」
「ごめん。…雫が居てくれて、良かった。」
私は放り出したノートを拾い、それを見せて番組の事を色々と説明すると、真剣に聞いてくれるし、雫からも質問が来る。
こうやってちゃんと話し合えたのが雫だけだったのは事実だけど、私はそれでも嬉しかった。
一応、思い当たる大事な箇所はすべて伝えたけど、生放送っていうのは出たとこ勝負な部分が多少なりともあるわけで、それはその時になってみないとわからない。
