三人全員が席を立ち、私が伝票を持って立ち上がると、胡兎と雫が競うように私から伝票を取り上げようとする。
お決まりの誰がお支払いかっていうやつ。
自慢するつもりでもなく、この中では私がそれでも一番稼いでいるはずで、こういう時は私が前に出ればいい話、だと思っている。
それはそうと、こういうやり取りって傍(はた)から見ると、凄くオバサンっぽいんじゃないだろうか?
そんな事を考える自分を、あぁ私ってちゃんとアイドルとしてどう見られているかを意識してるんだなって思ったりして。
とにかく、こんな事してる場合じゃなく、早めに会計を済ませて店を出ないと。
だけど、今回は胡兎が私の手から素早く伝票を奪い取ったのだった。
「もう、いいのに…。」
「あっ、…新しいメニュー出てたんだ。こっちにすれば良かった〜。」
