二月のバレンタインが差し迫るこの時期はまた格段と寒さの厳しい日が続き、なにかにつけ露出度高めの衣装を着用することの多い私達アイドルは冷え対策に余念が無く、特に寒がりの私はどこに行くにもカイロだったり温水を常備して移動していた。





「あったか〜い。」





突然、私にバックハグするように背後からくっついてきて、背中に貼ってあったカイロの熱の恩恵にあやかるのは寧音だった。





「おはよう、寧音。もう、びっくりするじゃん。」






今日は四月にリリースする予定のシングルのジャケット撮影の為、都内のスタジオにメンバー全員が集合。





CDにはメンバー個別のトレーディングカードが同封されるので、まずは一人ひとりメイクと衣装の準備をして、ソロ写真の撮影からスタートすることになっていた。