戸惑いの表情を浮かべていた胡兎は、私の言葉にはっとして視線を落とし、暗い声で呟いた。





「そっか。そういう事だね…。」





私が言いたい事を胡兎は理解してくれたものとして話を続ける。





「博巳君の実家に本人から着信が入ってたっていう話、私は正直怪しいと思ってる。」





「えっ?」





「確信はないけど。でもあの場であれ以上、博巳君の話を続けたくなかったんじゃないかって。」






「どうしてそう思うの〜?」





「だって博巳君の話になると和哉君はナーバスになっちゃうでしょ?…私、正直よくわからないんだよね。博巳君に対して和哉君と淳平君は温度差があり過ぎる。」







「ん~…でもさ〜、もしかしたら案外和哉君の方が心配し過ぎだけってことも考えられなくもないじゃん?」