「そういえばあの子って最近なんか男と噂になってるっぽいですよ。」
「へぇ!どんな男?」
「なんか男性アイドルグループのメンバーって。あの子もグループでやってるじゃないですか。だからやっぱ合コンでもやって自分と似たような立場の男を選んだんだ…って思いません?」
「ふーん。別に興味ないけど、どうせたいした男じゃないでしょ。きっと。」
「ですよね〜?……って大変ですよ世奈さん!もうこんな時間。」
「えっ?やば!急ご。もう予約した店にみんな着いてるんじゃない?」
──カチャカチャカチャカチャ…
キュッ!──
コスメを慌ただしくポーチに仕舞う音がやけに耳障りに聞こえる。
だけど、これでやっと悪口トークタイムは終了。
「みんなにもこの噂の事、訊いてみなくちゃね。誰かもっと詳しく知ってるかもしれないし!」
「そうですね。世奈さん、もう行きましょう!」
