地味子には秘密があるらしい!

 「今からにゃっこの排泄物掃除してくるから、にゃっこと遊んでて〜」

 「え、どうやって遊べば!?」

 「うーん。撫でるとか?お腹の下としっぽは威嚇してくるけど」

 「え、ちょお手本見せてください。あと私が撫でてにゃっこにストレス掛かるとか……」

 「にゃっこは人懐っこいから大丈夫だよ〜。噛んだりしないし」

と話しながら、手本としてにゃっこを撫でまくる優貴。

幸せそうだ。Q.彼に取っての幸せとは?A.猫 と断言できるくらいには。

そして惜しそうに手を離し、パッとこちらを振り向く。

 「ね?簡単でしょ?頭と背中がおすすめだよ。顎の下は慣れてからの方がいいかも」

 「はあ……じゃあ最初の一撫だけ見ていてくれませんか?不安なので」

 「うん、わかった。優しくね」

その助言にコクリと頷き、そーっと手を伸ばす。

人間以外の哺乳類には触ったことがないが……慎重に、過度なストレスを与えぬように……

よし、触るぞ、撫でるぞ……

____ふわっ

あ、これめっちゃハマるやつだ。

そう直感し、確信した最初の一撫。感動的なものだ。