地味子には秘密があるらしい!

 自分の目を疑う程には、異様な光景だ。

虹季は魔術師なのか?と驚いていれば、私に気づいた魔術師こーくん。

飲み物から口を離し、例の魔術について解説を始める。

 「恭ちゃんは数学が大好きなんだよ。全国テストで一位掻っ攫っちゃうくらいには!」

 「へぇ〜。恭弥ってめっちゃ凄いんだ」

私が感想を述べると、我が事のように喜ぶ虹季。

だが彼の話はここで終わらない。

逆接を使い、今度は欠点について話し始める。

 「でも、代わりに他の教科は全部下の方で……集中力も続かないから時間かかっちゃうんだよね」

 「一点特化型タイプか。ってことは今やってた歴史の課題って__」

 「期限までに提出できるかどうか怪しいね……」