地味子には秘密があるらしい!

 「いえ、友達です。」

 「え!?でもあの恭ちゃんと女の子が一緒って、恋人以外あ」

 「友達です」

不良時代の名残だろうか。やや威圧的になってしまった。

しかし虹季は「なんだ〜、勘違いしてごめんね」と怖がることなく謝ってくれる。

相手が虹季でよかった。恭弥だったら気絶してた。

胸中で胸を撫で下ろしながら、話を本題に戻す。

 「それで、えっと……早乙女虹季さんであってますか?」

 「うん!僕で間違いないよ!虹季とか、こーくんって呼んで〜。ところで君は?」

 「小柳遊香です。恭弥くんとは同じクラスの」

 「おお!じゃあ遊香ちゃんね!それで、何か用があってきたの?」

話が早い少年だ。手間が省けて助かる。

しかし、この話は人前ではしないほうが良い系。

恭弥も居心地悪そうに視線を彷徨わせているし……

 「少し場所を変えましょうか」