(元)貧乏人ぼくっ子お嬢様と真面目ひ弱執事くん


「......貴方がそれを望むなら私は快く送り出したいです、ですが今の私にそれは出来ません自分の我儘なのは分かっています。けど...私は貴方を...満様を手放しくたくないです。たとえ貴方が嫌と言っても私は貴方を離したくないです、それで貴方を苦しめることとなっても私はこの手を離しません」
そう言う悠の目には何時になく真剣で決意が込められていたそんな瞳からぼくは目線をそらすことが出来なかった

「……」
そっか、ぼく悠の事好きなんだ、今この手を
振りほどきたくないのも

この瞳から逃れることが出来ないのも

あの時悠も連れ戻したのも

ぼくが悠から離れたくないのも全部…悠の事が好きだったんだ
「そっか…」

「満様…?すみませんこんな出しゃばった真似を…!ですが、先程の言葉に嘘偽りはないです、たとえ貴方を縛りつけることになっても私は…貴方を…この手を二度と離さないです」

「違うよ、そんなんじゃないむしろ感謝してる、ありがとう悠、おかげで決心ついたから」

「満様?」

「ぼくはあいつの言うことなんて聞かないよ。だからとりあえずあいつ1発殴ってくる」

「満様!?」

「言っとくけど止めても無駄だから」

「止めはしないですよ、ただ怪我には気をつけてくださいね」

「うん、分かってるよ。それであいつが何処にいるかわかる?」

「そこまでは私には分からないですが…旦那様はわかるかもしれないです」

「じゃあ父さんのとこに行けばいいか…」

「旦那様なら大広間に居られますよ」

「じゃあ行くか」
そう言いぼくたちは空き部屋を後にした、今はまだこの気持ちを伝える必要は無い、かな…

とりあえずこの件が片付いてからでも遅くないはずだし