そこの部屋には見慣れた顔があった

「薫!」

「満ちゃん!」

「薫も来てたんだな!」

「うん、満ちゃんも?」

「そうそう、まあいい機会かなって」

「そっか!そして後ろに居るのは…例の執事さん?」

「初めまして、満様の執事の篠宮悠と申します。いつも満様と仲良くしていただき感謝を申し上げます。是非これからもよろしくお願いいたします天王寺薫様」

「こちらこそいつも私と仲良くして下さり光栄です。」

「なんか別人みたいだ……」
ぼくが思わずそう呟くと今度は別の人に話しかけられる

「あら?貴方は神宮寺の娘さん?」

「あっ、初めまして…神宮寺満と申します。」

「お父様にこれからもご贔屓にと伝えといてね」

「はい、父に伝えておきます。」
ぼくがそう言うとその人は去っていったどうやら父のお得意さん…?みたいな人だ

「慣れない…緊張した……」

「これからもっと沢山話すことになると思うよ」
薫のその言葉に絶望した

「やっぱ今からでも遅くないかな、帰ろうかな…」

「満ちゃん、頑張って!」

「ありがとう…頑張るよ…」

「じゃあまたね」
そう言いまた別の所へ歩いていった