いつの間にか寝てたみたいで声をかけられる
「…様」

「んぁ…?」

「満様ディナーの時間ですよ。」

「うわ…なんかシャレた言い方…わかった、ありがとう。すぐ行く」

「ご一緒しましょうか?」

「あ〜…」
そういえば場所分かんなかったな

「じゃあお願いする」

「かしこまりました。」
そう手を差し伸べられる

「いやそうゆうのはいいから」

「そうですか…」

「じゃあ行くか」

「はい」
悠に着いていき食事を摂る場所へと到着した机を見ると見るからに高級料理といった感じで間違いなく今までの生活じゃ見ることのできない食事だった既に家族全員並んでいた

「満様、こちらへ」

「あっ、うん…」

「「「いただきます」」」

「あれ?悠は?」

「私は所詮執事ですので、それではご家族でゆっくりしていてください」
そう言い悠は部屋を出いってしまった

「どうだ?満ちゃん」
そう言われ恐る恐るといった感じで1口分取り口に入れる
「…美味しい。」

「そうかそれは良かった!何せ三ツ星シェフが作った料理だからな」
三ツ星シェフ…流石としかいえない、けどこの空気のせいかあまり入っていかなかったそれにどこか物足りなく感じたそんな神宮寺家での初めての食事だった

「ごちそうさまでした。」

「もう要らないのか?」

「珍しい…」

「なんか入っていかなくて…疲れてるかもな…今日は早く休むよ」
そう言いぼくはこの苦手な雰囲気を纏った部屋を足早に出ていった

「…なんだろう、なんかあんまり楽しくなかったな」
確かに素材は良いかもしれないし味だって申し分ないだろう
けど今のぼくには高級食材を使われた質のいい料理よりもスーパーのお買い得品の食材を使った母さんの作った家庭料理の方が美味しく感じた

「どうかなさいました?満様、もしかして食事が口に合わなかったですか?」

「悠…いや、ぼくの味覚変かもしれない」

「変、とは?」

「いや、絶対いつもより美味しいはずなんだ、いい食材使ってるだろうし…けどぼくにはそんな高級料理よりも母さんが作ったカレーとか肉じゃがの方が美味しいんだよな……」

「それは…きっと慣れていないからでしょう。けど、そのうち慣れますよ」

「…そう、かな」
そう言ったと同時にぐぅというお腹の音が鳴る

「さっき全然食べれなかったからな、安心したらつい…」

「後で私たちと一緒に食べますか?」

「良いのか?」

「構いませんよ。」

「じゃあありがたくそうさせてもらおうかな…それにほかの人達の事も知りたいしな」

「ぜひ。」

「ありがとう。じゃあまたしばらく部屋にいるよ。」

「了解いたしました。また後でお呼びしますね」

「ありがとう。」