あの後満は自室へ行き以前悠に渡すはずだったネクタイを手に取った

「外…庭のところか」
そう言い満は庭へ出た

「悠…やっぱりここに居たか」

「満様…すみませんさっきはお見苦しい姿を見せてしまい申し訳ありません」

「いや、それは全然気にしてないからいいんだけど…
ぼくも、その…悠の前だと普通の喋り方になるし…」

「満様…」

「……だからさ、お互い堅苦しくなるのはやめようよ。」

「私はこっちの方が慣れていますので」

「そう、じゃあいいんだけど…あっあと父さんが言っていたよ、ぼくたちの処罰はなしだってあとあいつも居なくなった」

「そう、ですか…」

「うん、その…」

「満様?」

「これ…!」
そう言い満はネクタイを勢いよく渡す

「これは…」

「ネクタイ…なんかいつも似たようなやつつけてるし たまには良いかなって…」

「ありがとうございます!満様!!」
そう笑顔で返す

「このぐらい…別に…」

「改めて貴方にお仕えすると誓います。
手、出してくれませんか?」

「良いけど…何?」

そう言い手の甲を差し出すと悠はかがみ
そのまま満の手の甲にキスを落とした

「っ…!!な、何して…!!」
満は見たことないほど顔を真っ赤にする

「尊敬、しておりますので。」
そう言うと悠は控えめに微笑んだ

「カッコつけても、無駄だから…
あの時ぼくの事を生涯守るとか言ってたけどぼくの方が強いし戦えるし力もあるから、勝手に守った気にならないでよ、でも…少し、はカッコよかった、かな。」

「満様…!」
そう言われると見たことないほど嬉しそうな顔をする

「その顔、やめろ…!!!」

「すみません、嬉しかったので…」

「今日の夜、ハンバーグにするなら許す…」

「かしこまりました。満様、ですが材料が多分無かったような気が…」

「今から買いにいけばいいでしょ、まだ時間はあるしぼくも手伝うから」

「そうですね、ですが満様着替えた方がいいのでは?」

そう言われ満は自分が今正装をしてる事を思い出した
「あっそうだなじゃあ着替えてくる」

「はい、私もネクタイを置いておきたいのでちょうど良かったです」
そう言い二人は玄関へ入っていった