悠が礼儀やルールを教えてくれるらしいのでお言葉に甘えることにした
「それではまずお辞儀の角度から」

「そこからやるの!?」

「会釈の場合は15度」
そう言い実際にやってみせる

「なるほど…」

「敬礼の場合は30度」
そう言い再びお手本のようにやってみせる

「お次最敬礼の場合は45度」
そう言い今度は1番深く頭を下げる
ええ…違いそんなに分からないんだけどてかそんな挨拶とかで正確にするの無理だろ…

「それではやってみて下さい」

「えっと、会釈はこんなもん…か?」

「…もしかして頭下げるの苦手ですか?」

「うるさいな…!そりゃそうだろ…今までやってこなかったんだから」
ぼくがそう言うと悠は軽く微笑む

「…からかってるだろ」

「いえ…満様らしくていいなと」

「それってどうゆう意味…?てかそもそもまだ会ってそんな経ってないだろ!」

「そうでしたね」
そんなやり取りをしてると神宮寺家当主…父さんに声をかけられる

「篠宮くん満ちゃん!仲良くやれているみたいで安心だよ」
「いや、別に仲良くは無いけど…」

「旦那様、どうかなさいましたか?」

「ああ、満ちゃんに学校の事を話しておかないと思ってなあと制服を着みてくれないか」

「分かりました。」

「ああ満ちゃん私たちは家族なんだ敬語はなしでいいよそれに結構大変だろう」

「バレてたんだ…じゃあ普通に喋らせてもらうよ。」

「ああ、それでいい!早速こっちへ来てくれ」

「分かった。」
そう言われ父さんにそのまま手を引かれ衣装室…?かなんかに案内される言われるがままに制服を着る

「こんな感じ…か…?」

「おお…似合っている!流石だ」
制服はワンピースタイプのセーラー服でTheお嬢様って感じだった
普段のぼくとは違いすぎて落ち着かないてか早く着替えたい

「もう着替えていいぞ」
そう言われぼくはすぐ着替えた
着替え終わるの父さんは居なくなっていた

「はぁ…なんかすごい疲れたな。」

「満様マナー講座に戻りますか?」

「誰が戻るか!疲れるし堅苦しいし…やらない!」

「了解いたしました。それでは自室へと案内させていただきますね」

「そういえばされてなかったな…ってあるんだな!?」
「ではこちらへ」

そう言い扉が開けられる
「相変わらず広〜…」
廊下を歩きながらそんなことを言う

「こちらが満様のお部屋になります。」

「…予想はしてたけど広いな」
思ったより広い全然人4人ぐらいいても余裕で生活出来るレベルで広い。
ベッドは天蓋付きだしドレッサー…?みたいなのもあるし何より部屋の面積がめちゃくちゃ広いてか多分引っ越す前に母さんと住んでたアパートの一室ぐらいある
「それではごゆっくり。また食事の時になったらお呼びします」

「うん、ありがとう。」
ぼくが礼を言うと部屋を出ていく流石に執事でも主人の自室というプライベートすぎるところまでは来ないらしい

「はぁ…なんかすっごい疲れたな色々と」
1人になった部屋でそんなことを言う
そもそもいきなり資産家の娘になったり跡継ぎにさせられたりと一日で経験する内容じゃない

「やば…眠く…」
そこからぼくの意識は完全に途絶えた