(元)貧乏人ぼくっ子お嬢様と真面目ひ弱執事くん

「満様…そのお姿は」
正装をした満を見て悠は目を丸くする

「長年縁のある篠宮家に来る訳だからちゃんとした格好をした方がいいって言われたから…仕方なく」

「似合っていますよ。」

「嬉しくないって何回も言ってるだろ…
それにぼくから見たら悠のその格好の方が見慣れないし変だ。」

「あちらではいつも執事服でしたからね。」

「もう直接聞くよ。悠は戻ってくる気あるの?」

「満様…何度も言っているでしょう私は本来こうあるのが正解だってそれにもう正しい執事が居るじゃないですか」

「……じゃあその正しいやつがぼくにセクハラまがいの行動して解雇危機って言ったら?」
満がセクハラまがいの行動をされたって聞いた瞬間悠の表情が険しくなる

「は…?」

かつてないほど低い声だった

「悠?」

「兄さんが満様に…?」

「うん、いやまあ抱き寄せられただけだけどな」

満がそう言うと悠に抱きしめられる