「……こんな事ならわがままでもちゃんと引き止めとくべきだったかもな。」

今になって後悔が湧いてくる

「生涯ぼくに仕えるんじゃなかったのかよ…馬鹿…!!」
自然と涙が溢れた、ここに誰もいなくてよかったと思いとりあえず思いきり泣いといたある程度落ち着くとドアの外から声がかけられる佳奈とエマの声だ

「満〜落ち着いたか?」

「入りますよ、満ちゃん」
そう言い2人は部屋へと入ってくる

「佳奈…エマ…」

「やっぱり寂しかったんですね悠くんが居なくなって」

「……ちがう、そんなんじゃない」

「全く素直じゃないな〜」

「うるさい…」

「それより目腫れちゃいますよ」
エマはそう言いぼくの目元をハンカチで優しくふく

「ありがとう…エマ」

「いえ…私も神宮寺家に仕える者ですから」

「2人とも…もしぼくが仮に父さんたちの反対を押し切ってでも悠に会いに行くって言ったら手伝ってくれるか?」

「当然!!そもそもあたしもあの新しい執事気に入らないんだよな〜」

「私も協力しますよ」

「ありがとう」

「けど連れ戻さなくていいのか?」

「それはまだ、とりあえず悠に意見を聞いてくるそれでぼくに仕えないでこのままで幸せならぼくはもう関わらない…けどそうじゃないなら絶対連れ戻してやる!」

「満ちゃんらしいですね」

「だな」

「けどもう答えは決まってるよね」

「だって悠は最後まで満の事を思ってたもんな」

「そうですね」
そんなふたりのやり取りは満には届いてないようだった