「……」

「……」

何この空気気まずい…ぼくから話すべき…なのか?

「あの、満様いやもう当主も居ないしいっか」

そういきなり敬語が外れるいやまあそれは気にしないからどうでもいいんだけど

「どうだった?うちの弟は」

「悠の事…?」

「正直いって頼りないよなぁあいつ
ひ弱だし自分の意思も弱い幼い頃から言いつけだけを守ってきて言われたことを淡々とこなすだけほんとに使えないよなぁ
よく俺が来るまでずっとここにいれたよな」
「何それ…悠の事を馬鹿にするな!!確かに悠はひ弱だし頼りないし騙されやすいし、自分の意思も弱いけど、それでも仕えるべき人間には誰よりも忠誠心があって真面目で料理上手で何より
こんなぼくの事を認めて尊敬してるって言ってくれた。そんな悠の事を悪く言うのは仮に実の兄弟でも言っていい訳ないだろ!!」

そう言い思いきり殴りかかろうとする…が悠の
「あまりすぐ殴りかかったりするのは良くないですよ。満様の手にも傷がついてしまうので」

という言葉が蘇り止める

「…ここで殴っても解決しない、か……」
それに今ここでこいつを殴ったところで仮にも篠宮家の長男で今後も神宮寺家に仕える家の者だ父さんに迷惑をかかるだろうし

「へぇ暴力的な子って聞いてたんだけど意外と理性的なんだこれもあいつのおかげ?」

そう馬鹿にするように笑う

「……もうこの部屋から出ていけ、そしてぼくに関わるな」

「俺は君の執事なんだけど?」

「…誰がお前なんか執事って認めるか、それにぼくの執事はあいつだけだ。」

「ふーん…まあもう二度とそんな機会ないだろうけどね」
そう言い部屋を出ていった