「きゃああああ!!」
耳をつんざくような風の音とともに、体がふわりと宙に浮く感覚が椿を包み込んだ。
椿はてっぺんで一回止まり、その後真っ逆さまに落ちていくジェットコースターに乗りながら、大声で叫んだ。
椿は学生の頃から絶叫系のアトラクションが大好きだ。
翔真とふたりで遊園地へ行ったことはあるが、激しいアトラクションには乗せられない。
「はははっ!すごいな!このスピード感!!」
隣でジェットコースターを心から楽しんでいる龍を見て、椿はホッとした。
貴重な休日を自分だけ楽しむのは申し訳ない。
ジェットコースターから降りた椿は、翼が生えたような軽やかさを感じていた。
3種類の絶叫系アトラクションを満喫した椿と龍は、園内にあるパスタ屋でランチを取ることにした。



