「さ。行こうか。」 椿が立ち上がり、翔真もそれに続いた。 玄関で靴を履く翔真が手間取っている姿に、思わず助け船を出してしまう。 本当は自分で履かせなければならないことはわかってはいるけれど、とにかく朝は時間がない。 椿は急いで翔真の靴を履かせようとした。 「自分でやる!」 翔真が椿の手を押しのける。 「翔ちゃん。ごめん!もう家を出ないと遅刻しちゃうからね。」 不満そうな翔真に心で謝りながら、椿は無理矢理靴を履かせた。 ドアを開け玄関から出ると、鍵を掛けて翔真の手を引いた。