「誰が翔真君を君から取り上げるなんて言った?」

龍が心外だという顔をした。

「え・・・・・・?」

「簡単な話だ。君が俺の妻になればいい。それで翔真君は自然と俺の子になる。」

「な・・・何を言ってるんですか?」

椿は目を見開いた。

「聞こえなかったのか?俺は君に結婚を申し込んでいる。椿さん。俺と結婚してくれないか?」

「そんな・・・ダメに決まってます!私は今でも信を愛してるんです!」

椿はテーブルの上に置いた手を強く握りしめた。

「あなた自分が何を言っているかわかってるんですか?跡取りが欲しいからって好きでもない女に結婚を申し込むなんて・・・どうかしてます。結婚は愛する人とするものです!」

すると龍は椿をじっとみつめ、言った。