「あの・・・素朴な疑問なんですけど。」

「なんだ?」

「久我山さん・・・龍さんはご結婚されていないんですか?」

「独身だが?」

龍は臆面もなくそう言った。

「でも・・・龍さんってスパ・・・そう!スパダリじゃないですか。」

「スパダリ?なんだそれは。リゾートホテルか?」

「とにかく・・・あなたはお金持ちで、ルックスもいいし、教師をしているくらいだから頭もいいんでしょ?性格はともかく・・・絶対にモテるはずです。あなたは翔真にこだわる必要は無いと思うんです。あなたを愛してくれる素敵な女性と、子を成せばいいんじゃないですか?」