話が終わり園を出ると、椿は翔真と手を繋いで家路を歩いた。 椿の心は複雑に揺れ動いていた。 翔真に絵の才能がある・・・しかも美術を学んだ真名先生からのお墨付きだ。 母親として嬉しくないはずがない。 けれど・・・その才能を伸ばすためのお金がない。 親として保護者として、情けないけれどそれが現実だった。 どうしたらいいんだろう・・・・・・ 心は深く沈む。