「それでご提案なのですが・・・」

「・・・・・・。」

「もし良かったら草壁銀先生を紹介させて頂けたらなって思ったんです。」

「それは・・・絵画教室に翔真が通うってことですか?」

「そうですね。小さなお子さんからご老人まで、幅広い層の方が通っています。」

椿は思わず尋ねた。

「あの・・・お月謝はどれくらいなのでしょうか?」

真名からその金額を聞き、椿は大きなため息を漏らしてしまった。

それは今の椿の収入では捻出不可能な金額だった。

しかしそれを直接的に口に出すことは躊躇われた。