「お忙しいのにお時間取らせて、本当にすみません。」

真名がそう言って頭を下げた。

「いえ。こちらこそいつも翔真がお世話になっています。何でも言ってください。どんなことでも翔真のことなら全て知っておきたいですから。」

「・・・・・・。」

「あの・・・翔真が何か問題を起こしたんですか?お友達に手を上げたとか、喧嘩したとか・・・。」

椿の知る翔真は、ちょっと頑固なところはあるけれど、優しくて決して他の子に暴力を振るうような子ではない。

けれど、なにか理由があってそういう行動をしてしまうこともあるだろう。

何があっても素直に受け止め、時には親として翔真に厳しいことを言わなければ・・・

そんな思いで椿は真名の口元をみつめた。

しかし真名の口から飛び出したのは、椿の予想外の言葉だった。