「久我山さん。朝にお伝えした件ですが・・・」 真名に声を掛けられ、椿は振り向いた。 「あっはい。」 椿は翔真の頭を撫でた。 「翔ちゃん。ちょっと真名先生とお話してくるから、もう少しだけ待っててね。」 「・・・はーい。」 すぐに帰れると思っていたらしい翔真は、少し不満げにそう答えた。 椿は誰もいない保育室へ向かう真名の後を追った。 真名は園児用の小さな椅子に座り、椿にも真向かいの席へ座るように目線を向けた。