そして話題は習い事から、朝の連続ドラマの話に移った。

「あのヒロイン、ちょっとお馬鹿じゃありません?」

「鈍感すぎるのよ。ああもどかしい。」

ふたりの会話を聞き流しながら、椿は翔真の習い事について思いをめぐらせた。

翔真はまだ何かを習いたいとは言ってこない。

けれど保育園のお友達には習い事をしている子もいると聞く。

もしかしたら翔真もそろそろ何かを習いたいと言ってくるかもしれない。

そのときが来たら、自分はなんと答えればいいのだろう・・・

椿はその答えを先延ばしするように、心の奥へとしまい込んだ。