あの年の冬の初め・・・僕はすごく怖かった。 龍が僕達の前から消えてしまうような気がした。 だからママに言ったんだ。 「龍が遠くへ行ってしまうかもしれない」 僕の言葉にママはいまにも泣き出しそうな顔をした。 そして、覚悟を決めたように、両手を握りしめ、低い声でつぶやいた。 「そんなの、私が許さない。」 あんなママの姿を見るのは、あれが最初で最後かもしれない。