「本当は龍様が奥様の実子、信様が庶子なのでございます。」
陽子の告白に椿は混乱した。
「で、でも・・・龍さんは自分のことを愛人の子だって言って・・・。」
「奥様は・・・龍様と信様が小学生の時に、階段から足を滑らせて落ちるという事故に遭われました。そのときに記憶障害を起こし、信様を自分の子、そして龍様を夫の愛人である涼香さんの子だと思い込んでしまったのです。」
「そんな・・・どうして・・・」
陽子は遠い記憶を引き出すように、胸に手を当てた。
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