「今日はコロッケの特売日だっけ。忙しくなりそうね。」
「うん。頑張ろう。」
椿と幸枝は頷き合い、店内へ向かい仕事を始めた。
幸枝の言ったとおり、今日はいつもよりかなり忙しかった。
『スーパー三つ葉』の売りである肉じゃがコロッケや枝豆コロッケは本日10%引きの値段で売られており、それを目当てにしている主婦が多数来店し、何パックも買っていく。
椿もこの肉じゃがコロッケをよく帰りに買っていく。
翔真の大好物だからだ。
家でも見よう見まねで作ってみた椿だったが、なかなかこの店の味を再現出来ない。
自分の料理より、店のコロッケの方が美味しいと翔真に言わるのは悔しくて、なんとかリベンジしたいと思っている。



